癌リスクの低下
月経痛(生理痛)の背後には子宮内膜症などが潜んでいたり、将来の不妊症や発癌リスクになる可能性が指摘されているため、ホルモン治療は将来の癌予防にもつながります
今は生理痛も我慢しません
生理痛に鎮痛剤を使っていませんか?
今は生理痛は我慢しなくてよい時代です
豊富なホルモン治療実績
月経痛(生理痛)治療用ピルは1日200シート、月6,000シートの処方実績
様々なホルモン治療を提案します
黄体ホルモンを子宮の中に持続的に放出する子宮内システム(IUS)などもあります
上野院
駅ちか(東京メトロ銀座線 上野広小路駅 / 都営大江戸線 上野御徒町駅から徒歩30秒)
JR「上野駅」「御徒町駅」 / 京成本線「京成上野駅」 / 東京メトロ千代田線「湯島駅」より徒歩数分圏内
土・日・祝日・夕方も診療・手術
診察時間 / 9:30~19:00
24時間WEB受付(完全予約制)
休診日は年末年始のみ
月経痛
生理痛は我慢するものではありません。
生理痛は「あって当たり前」「毎月のこと」と痛みを我慢している方は、一度、婦人科に相談してみましょう。生理痛は何らかの病気のサインである場合があります。
もしかすると何かの病気が隠れているかもしれません。早めに婦人科に相談しましょう。
月経困難症とは?
「月経困難症」とは、「月経(生理※)期間中に月経に伴って生じる病的症状」と定義されます。
生理痛によって日常生活に何らかの支障を来していれば、「月経困難症」です。
※生理のことを、医学用語では「月経」といいます。
日本では、約900万人もの月経困難症の患者様がいると推計されています。
そのうち、医療機関を受診して治療を受けている人は約55万人と、約6%であったことが、2011年度の調査で報告されています。
月経困難症の症状
月経困難症の主な症状としては、下腹痛、腰痛、お腹が張る、吐き気、頭痛、疲労・脱力感、食欲不振、イライラ、下痢、憂うつの順に多くみられます。
下腹痛
腰痛
お腹が張る
吐き気
頭痛
疲労・脱力感
月経痛(生理痛)の原因とタイプ
生理痛の原因となる病気がある場合(器質性月経困難症)と病気がない場合(機能性月経困難症)があります。
★子宮内膜からプロスタグランジンという体内物質(=痛みの原因物質でもある)が多く作られて、子宮を過度に収縮させている
今は機能性月経困難症であったとしても、将来的に子宮内膜症などを発症して「器質性月経困難症」に移行する可能性も否定できません。
月経困難症は、機能性であっても器質性であっても保険が適用される治療法がありますし、適切な治療によって痛みなどの症状を緩和することが期待できます。
機能性月経困難症
一部では、年齢とともに、または妊娠・出産によって、症状が軽くなる可能性もありますが、将来子宮内膜症などの発症により、「器質性月経困難症」に移行する可能性もあります。
器質性月経困難症
器質性月経困難症の原因として多くみられる「子宮内膜症」は、子宮の内膜に似た組織が、何らかの原因で、卵巣や腹膜など、“子宮外”にできて増殖してしまう病気です。子宮外にできた内膜は、正常な子宮膜と同様、月経周期に合わせて増殖してはがれ落ちますが、正常な子宮内膜とは異なり、きちんと排出されずに溜まって炎症を引き起こしたりして、様々な痛みをもたらします。
子宮内膜症と「不妊」の関連
子宮内膜症は「不妊」との関連が指摘されており、不妊女性の約50%で、子宮内膜症が認められているといわれています。
そのほか、子宮筋腫や子宮腺筋症についても、不妊との関連が指摘されています。
子宮内膜症と卵巣の「がん化」との関連
チョコレート嚢胞
子宮内膜症は良性の病気ですが、子宮内膜症で卵巣に「卵巣チョコレート嚢胞」という病変が発見された場合は、まれにがん化する可能性が指摘されています。
月経困難症・子宮内膜症の治療法は?
月経困難症では、主に「薬物療法」が行われます。
薬物療法には、痛みなどに対する「対症療法」と、卵巣や子宮内膜に直接働きかけることで痛みなどの症状を改善する「内分泌療法」などがあります。
「内分泌療法」では、卵巣の働きや子宮内膜の増殖を抑えて、子宮内膜からプロスタグランジン(=痛みの原因物質でもある)が作られるのを抑えることで、子宮の過度な収縮が抑えられ、痛みをはじめとする月経困難症の症状に対して効果を示すことが期待されています。
検査・診断
超音波検査で子宮や卵巣に重大な病気がないかをチェックします。
検査は痛みなくすぐに終了します。痛みの原因となる病気がある場合には、その病気に対する治療をします。明らかな異常を認めないようなら、治療方針を立てます。
<低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬>
LEP(エストロゲン+黄体ホルモン合剤)による治療法
病気がないと分かって安心され、特に治療を希望されない方もいます。
市販の痛み止めで効果を感じにくくなっている方は我慢するのではなく処方薬での痛みのコントロールをおすすめします。
漢方薬を継続的に内服することで症状がやわらぐ方もいます。
最近では、「生理痛にピルが効く」と聞いたことがあるという方が増えてきていますが、婦人科の医師がなぜピル(LEP)をおすすめするのか解説します。
ズバリ一言で「子宮内膜症の予防ができるから」なのです。
今の時点で生理痛の原因がみつからなくても数年後に症状が進行したことで「子宮内膜症」の診断がつくことがあります。初期の子宮内膜症は病巣がとても小さく診断が難しいためです。
ピル(LEP)は、現在の生理痛を軽減するだけでなく将来の子宮内膜症の予防ができるところが他の治療と大きく違う点です。
ピルの服用が難しい体質の方は別のホルモン治療(黄体ホルモン)で効果的な方法があります。
ピルに抵抗があるかたにいらっしゃるかもしれませんが、現在のピル(LEP)は副作用も少ないです。医師と相談の上、決定しましょう。
子宮内膜症と卵巣の「がん化」との関連
LEP(Low dose Estrogen Progestin)は低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬です。基本的にはOCと同様の成分の薬剤ですが、日本では月経困難症や子宮内膜症の治療薬としてOCとは区別されます。月経困難症や子宮内膜症の治療として使用する場合は保険適用となります。
…どんなしくみなの?
LEP製剤は、排卵を抑えることで、子宮内膜が厚くならないようにして痛みの原因となる物質の産生を抑えて、子宮内膜症の痛みや月経困難症の症状を和らげます。
EP配合剤に含まれる卵胞ホルモンと黄体ホルモンが脳下垂体に働きかけると、卵胞を成熟させるホルモン(FSHとLH) の分泌が抑制されます。その結果、排卵が抑制されます。
子宮内膜が厚くなるのを抑えて痛みの原因物質の産生を減らします。その結果、つらい痛みの症状を和らげます。
効果
- 生理痛、過多月経の緩和
- 月経周期が規則正しくなる
- 生理前のイライラなど月経前症候群(PMS)の緩和
- 卵巣癌、子宮体癌の予防
生理痛・過多月経の緩和
子宮内膜の増殖を抑える作用があるため、子宮の収縮運動を抑えることで生理痛が軽減します。また、経血量も減少することから、過多月経による貧血症状の改善も期待できます。
※生理痛の原因が月経困難症や子宮内膜症と診断された場合は、OCと同様の成分の保険適用のピル(LEP)の処方が可能です。
月経不順の改善
月経不順とは、「無月経(生理が3か月以上ない)」「ダラダラ続く」など月経周期が不規則になる状態で、多くは食生活の乱れや無理なダイエット、ストレス、環境の変化などにより、排卵が不規則になることで起こると考えられています。
LEPを服用すると、女性の身体に必要な最低限のホルモン量で安定させることができ、偽薬(ホルモンが入っていない錠剤)や休薬期間を一定周期にすることで、定期的に月経様の出血をおこすことができます。次の生理がいつ始まるかが前もって分かるようになるため、旅行などの予定も立てやすくなります。
生理前のイライラなど月経前症候群(PMS)の緩和
月経前症候群(PMS)は、生理の3~10日前くらいから始まる心身のさまざまな不快な症状(吐き気やめまい、むくみ、頭痛、不眠、イライラ、うつなど)が特徴で、排卵時に分泌される大量の黄体ホルモン(プロゲステロン)が原因で発症すると考えられています。
LEPで排卵を抑制すると、黄体ホルモンの分泌も抑えられるため、不快な症状が軽減します。
受診
- 超音波検査
- 子宮がん検査
- 1ヶ月分お薬処方
※医師と相談の上おこないます。
1ヶ月後
- 検査結果の確認
- お薬が合っているか確認
3ヶ月毎に処方
- 受診が必要ですが3ヶ月分を処方可能です
費用の目安(おおよその目安です。薬の種類によって変わります。)
- 初回、診察・投薬(1ヶ月分)
¥1,070(3割負担)+LEP 1ヶ月分 - 2回目、診察+3ヶ月分処方
¥580(3割負担)+LEP 3ヶ月分
※検査を行う場合は、別途検査代金がかかります。
副作用・心配点
マイナートラブル
服用開始後に、吐き気、頭痛、不正出血などの生理の時期に見られるような不快症状が起こる場合があります。軽いものを含めると、半数くらいの方は飲み始めの1~2ヶ月に経験します。
次第に身体が慣れてくると、症状も落ち着くことが多いですが、3ヶ月以上経っても続く時には、医師と薬剤の変更などについて相談することをおすすめします。
血栓症について
ピルの服用による重篤な副作用として、「血栓症(血管の中で血液の塊ができ、血液の流れを止めてしまう病気)」になる確率が若干上がるという報告があります。
低用量のLEPに含まれるホルモン量はとても少ないため、基礎疾患のない健康な方であればそれほど心配することはありませんが、高度な肥満や喫煙の習慣のある人はリスクが高まりますので注意が必要です。
万一、服用開始後に以下のような異常が出た場合は、血栓症の兆候の可能性がありますので服用を止め、医師にご相談ください。
- ふくらはぎのむくみや痛み、手足のしびれ
- 押しつぶされるような痛み、鋭い胸の痛み
- 動悸、息切れ
- めまい、激しい頭痛、目がかすむ、舌がもつれる
<プロゲスチン>
プロゲスチンによる治療の仕組み
プロゲスチンは、卵巣の働きを抑えて排卵を止めることで、月経を起こさないようにする働きがあります。子宮内膜にも直接的に働いて、子宮内膜の増殖を抑える働きもあります。
用語説明
卵胞ホルモン:エストロゲンなど。子宮内膜を厚くする働きがあります。
黄体ホルモン:天然型のものは「プロゲステロン」、合成された医薬品製剤は「プロゲスチン」と呼ばれています。卵胞ホルモンとは反対に、厚くなった子宮内膜に対して、「もう厚くならなくていいよ」という指示を出す働きがあります。
投薬前の注意
プロゲスチンを服用できない人
- 原因の分からない異常な性器出血がある方
- 妊婦、または妊娠している可能性がある方
- 子宮が非常に大きい方
- 重い貧血がある方
投薬に注意が必要な場合
- 子宮筋腫のある方
(不正性器出血の量が多くなったり、まれに一度に大量の出血が起こったりする可能性があります) - うつ病またはうつ状態の方、またはそれらになったことがある方
- 肝臓に障害のある方
- 貧血のある方
- 授乳中の方
費用の目安(おおよその目安です。薬の種類によって変わります。)
- 初回、診察・投薬(1ヶ月分)
¥1,070(3割負担)+プロゲスチン 1ヶ月分 - 2回目、診察+3ヶ月分処方
¥580(3割負担)+プロゲスチン 3ヶ月分
※検査を行う場合は、別途検査代金がかかります。
服用方法と服用中の副作用・注意
- 妊娠していないことを確認するため、プロゲスチンの服用は月経が始まって2~5日目に開始してください。
- プロゲスチンを服用していても、まれに排卵が起こり、妊娠する可能性がありますので、妊娠を希望されない方は必ず避妊をしてください。
必ず飲み薬(経口避妊薬:ピル)以外の方法で行ってください。 - 「不正性器出血」
プロゲスチンの服用中は、不正性器出血(通常の月経時以外の性器からの出血)がみられることがあります。出血量は、少量であったり、月経時と同程度の出血量であったりと個人差があります。
不正性器出血の出血量が多く、何日も続く場合は、医師に相談しましょう。 - プロゲスチンの服用中は、女性ホルモンの分泌がある程度抑えられます。それに伴い、ほてり、頭痛といった更年期障害のような症状があらわれることがあります。このような場合には、医師にご相談ください。
- 発疹など、このお薬に対する過敏症が疑われる症状に気付いたら、医師にすぐご相談ください。
プロゲスチンの作用とそれによる不正性器出血の関係
プロゲスチンは「黄体ホルモン」の仲間なので、子宮内膜を分泌期状態に変化させる働きがあります。また、エストロゲンの上昇を抑える働きもあるため、エストロゲンが少ないまま(すなわち内膜が厚くならないまま)子宮内膜を分泌期状態に変化させます。
エストロゲンが少ないままでの分泌期状態の内膜は、通常の月経周期の分泌期状態にみられる内膜より薄い内膜となります。
この薄い内膜ははがれやすいので、予期しない時に月経のような出血(不正性器出血)が起こることがあります。
- 不正性器出血の出血量が多く持続日数が長い場合は、かかりつけの医師にご相談ください。
特に、一度に大量の出血が起こった場合にはすぐにご相談ください。 - プロゲスチンの服用をやめると、多くの方は1~2周間で出血が止まります。
服用終了後1ヶ月程度で月経が回復します。
予約について(WEB・LINE予約)
LINE予約のボタンをタップし、公式アカウントを友だち追加してください。
→メインメニューから「LINE予約」①をタップし、メッセージ(吹き出し)の「LINE予約を開始」②をタップしてください。
診察をご希望のかたは、診療内容から「生理痛・PMS/避妊ピル」を選択しご予約ください。
※その他ご相談がある場合は「一般婦人科」から予約ください。
PMS(月経前症候群)
月経前、3~10日の間続く月経周期の後半に精神的、身体的な不調が起きることをPMSと言います。生理前にイライラ、気分の落ち込み、お腹が張ったり、食欲が止まらない、肌の調子も悪くなる、といった症状が出てきます。
PMSは生理が始まると、こういった症状が霧が晴れるようになくなります。ここがうつ病などの心の病とは異なる点です。
このような体調の変化は女性であれば多くの人が感じていることでしょう。
どの程度でPMSと判断するのかは難しいところですが、軽いものであれば女性の70%が上記の変化を経験しており、日常生活に影響があるようなケースは女性の8%くらいで起きていると考えられています。
精神的な症状が重症なものをPMDD(月経前不快気分障がい)と言い、2%くらいの女性にその可能性があります。
原因
原因ははっきりとはわかっていませんが、女性ホルモンの変動が関わっていると考えられています。女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンの2種類があります。エストロゲンは排卵前に多く分泌される性ホルモンで、プロゲステロンで排卵後に出る性ホルモンです。これらの性ホルモンはセロトニンという気分を落ち着かせたり、不安を取り除いたりする神経伝達物質を調整する働きがあるため、この2つの性ホルモンの増減が影響し、PMSを引き起こしている可能性が考えられます。
症状
精神神経症状として情緒不安定、イライラ、抑うつ、不安、眠気、集中力の低下、睡眠障がい、自律神経症状としてのぼせ、食欲不振・過食、めまい、倦怠感、身体的症状として腹痛、頭痛、腰痛、むくみ、お腹の張り、乳房の張りなどがあります。
検査・診断
PMSには、「何らかの検査値が正常範囲を超えていたら要治療」といった明確な診断基準はありません。症状が月経前に毎月現れ、月経開始後には和らぐことが特徴的なので、出現症状を記録し、月経周期との関連を確認して診断します。また、症状が似ているPMDDやうつ病など精神神経疾患でないことを確認して診断します。
治療
PMSの症状をやわらげるには、PMSについて正しく理解し、自分の症状を把握するのが第一歩と言えます。
患者さまの症状に合わせて医師と治療方針を決めていきます。
低用量ピルを使ったホルモン療法や漢方薬療法などがあります。低用量ピルが保険適用されるのは“月経困難症”ですが、ピルによって排卵が抑制され、エストロゲン・プロゲステロンの増減を抑えられるため、PMSの症状がやわらぎます。
<低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬>
LEP(エストロゲン+黄体ホルモン合剤)による治療法
低用量ピル(LEP)とは?
LEP(Low dose Estrogen Progestin)は低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬です。基本的にはOCと同様の成分の薬剤ですが、日本では月経困難症や子宮内膜症の治療薬としてOCとは区別されます。月経困難症や子宮内膜症の治療として使用する場合は保険適用となります。
…どんなしくみなの?
LEP製剤は、排卵 を抑えることで、子宮内膜が厚く ならないようにして痛みの原因と なる物質の産生を抑えて、子宮内 膜症の痛みや月経困難症の症状を和らげます。
EP配合剤に含まれる卵胞ホルモンと黄体ホルモンが脳下垂体に働きかけると、卵胞を成熟させるホルモン(FSHとLH) の分泌が抑制されます。その結果、排卵が抑制されます。
子宮内膜が厚くなるのを抑えて痛みの原因物質の産生を減らします。その結果、つらい痛みの症状を和らげます。
効果
- 生理痛、過多月経の緩和
- 月経周期が規則正しくなる
- 生理前のイライラなど月経前症候群(PMS)の緩和
- 卵巣癌、子宮体癌の予防
生理痛・過多月経の緩和
子宮内膜の増殖を抑える作用があるため、子宮の収縮運動を抑えることで生理痛が軽減します。また、経血量も減少することから、過多月経による貧血症状の改善も期待できます。
※生理痛の原因が月経困難症や子宮内膜症と診断された場合は、OCと同様の成分の保険適用のピル(LEP)の処方が可能です。
月経不順の改善
月経不順とは、「無月経(生理が3か月以上ない)」「ダラダラ続く」など月経周期が不規則になる状態で、多くは食生活の乱れや無理なダイエット、ストレス、環境の変化などにより、排卵が不規則になることで起こると考えられています。
LEPを服用すると、女性の身体に必要な最低限のホルモン量で安定させることができ、偽薬(ホルモンが入っていない錠剤)や休薬期間を一定周期にすることで、定期的に月経様の出血をおこすことができます。次の生理がいつ始まるかが前もって分かるようになるため、旅行などの予定も立てやすくなります。
生理前のイライラなど月経前症候群(PMS)の緩和
月経前症候群(PMS)は、生理の3~10日前くらいから始まる心身のさまざまな不快な症状(吐き気やめまい、むくみ、頭痛、不眠、イライラ、うつなど)が特徴で、排卵時に分泌される大量の黄体ホルモン(プロゲステロン)が原因で発症すると考えられています。
LEPで排卵を抑制すると、黄体ホルモンの分泌も抑えられるため、不快な症状が軽減します。
受診
- 超音波検査
- 子宮がん検査
- 1ヶ月分お薬処方
※医師と相談の上おこないます。
1ヶ月後
- 検査結果の確認
- お薬が合っているか確認
3ヶ月毎に処方
- 受診が必要ですが3ヶ月分を処方可能です
費用の目安(おおよその目安です。薬の種類によって変わります。)
- 初回、診察・投薬(1ヶ月分)
¥1,070(3割負担)+LEP 1ヶ月分 - 2回目、診察+3ヶ月分処方
¥580(3割負担)+LEP 3ヶ月分
※検査を行う場合は、別途検査代金がかかります。
副作用・心配点
マイナートラブル
服用開始後に、吐き気、頭痛、不正出血などの生理の時期に見られるような不快症状が起こる場合があります。軽いものを含めると、半数くらいの方は飲み始めの1~2ヶ月に経験します。
次第に身体が慣れてくると、症状も落ち着くことが多いですが、3ヶ月以上経っても続く時には、医師と薬剤の変更などについて相談することをおすすめします。
血栓症について
ピルの服用による重篤な副作用として、「血栓症(血管の中で血液の塊ができ、血液の流れを止めてしまう病気)」になる確率が若干上がるという報告があります。
低用量のOCに含まれるホルモン涼はとても少ないため、基礎疾患のない健康な方であればそれほど心配することはありませんが、高度な肥満や喫煙の習慣のある人はリスクが高まりますので注意が必要です。
万一、服用開始後に以下のような異常が出た場合は、血栓症の兆候の可能性がありますので服用を止め、医師にご相談ください。
- ふくらはぎのむくみや痛み、手足のしびれ
- 押しつぶされるような痛み、鋭い胸の痛み
- 動悸、息切れ
- めまい、激しい頭痛、目がかすむ、舌がもつれる
予約について(WEB・LINE予約)
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→メインメニューから「LINE予約」①をタップし、メッセージ(吹き出し)の「LINE予約を開始」②をタップしてください。
診察をご希望のかたは、診療内容から「生理痛・PMS/避妊ピル」を選択しご予約ください。
※その他ご相談がある場合は「一般婦人科」から予約ください。
子宮内膜症とは
子宮の内側には子宮内膜という組織が存在しています。子宮内膜症とは、子宮内膜に似た組織が、何らかの原因で子宮の内側以外の場所(卵巣、腹膜など)にでき、増殖する病気です。子宮内膜症の組織は、女性ホルモンの影響を受け、正常な子宮内膜と同じように周期的に増殖し出血しますが、その血液が排出されずに溜まり、炎症を起こしたり、周囲の組織が癒着したりすることにより、さまざまな痛みをもたらします。
症状は?
月経痛
骨盤痛
「卵巣チョコレート嚢胞」
- 子宮内膜症の代表的な症状は月経痛で、患者さまの約9割にみられます。このほか、月経時以外にも骨盤痛や下腹部痛、性交痛、排便痛などがみられます。
- 子宮内膜症は、卵巣の機能が活発な20~30歳代の女性に多く発症し、女性ホルモンの分泌が減少して閉経する頃を境に、症状は治まります。
- 子宮内膜症は不妊女性の多くに認められることから、不妊と子宮内膜症には何らかの因果関係があると考えられています。
- 子宮内膜症が最も起こりやすい場所は「卵巣」ですが、「子宮と直腸の間のくぼみ」や「子宮を支える靭帯」、「子宮と膀胱の間のくぼみ」などにも起こることがあります。卵巣の内部に袋状の病巣が発生し、その中に血液がたまるタイプのものを、特に「卵巣チョコレート嚢胞」と呼んでいます。
子宮内膜症の治療方法は?
<低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬>
LEP(エストロゲン+黄体ホルモン合剤)による治療法
病気がないと分かって安心され、特に治療を希望されない方もいます。
市販の痛み止めで効果を感じにくくなっている方は我慢するのではなく処方薬での痛みのコントロールをおすすめします。
漢方薬を継続的に内服することで症状がやわらぐ方もいます。
最近では、「生理痛にピルが効く」と聞いたことがあるという方が増えてきていますが、婦人科の医師がなぜピル(LEP)をおすすめするのか解説します。
ズバリ一言で「子宮内膜症の予防ができるから」なのです。
今の時点で生理痛の原因がみつからなくても数年後に症状が進行したことで「子宮内膜症」の診断がつくことがあります。初期の子宮内膜症は病巣がとても小さく診断が難しいためです。
ピル(LEP)は、現在の生理痛を軽減するだけでなく将来の子宮内膜症の予防ができるところが他の治療と大きく違う点です。
ピルの服用が難しい体質の方は別のホルモン治療(黄体ホルモン)で効果的な方法があります。
ピルに抵抗があるかたにいらっしゃるかもしれませんが、現在のピル(LEP)は副作用も少ないです。医師と相談の上、決定しましょう。
低用量ピル(LEP)とは?
LEP(Low dose Estrogen Progestin)は低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬です。基本的にはOCと同様の成分の薬剤ですが、日本では月経困難症や子宮内膜症の治療薬としてOCとは区別されます。月経困難症や子宮内膜症の治療として使用する場合は保険適用となります。
…どんなしくみなの?
LEP製剤は、排卵を抑えることで、子宮内膜が厚くならないようにして痛みの原因となる物質の産生を抑えて、子宮内膜症の痛みや月経困難症の症状を和らげます。
EP配合剤に含まれる卵胞ホルモンと黄体ホルモンが脳下垂体に働きかけると、卵胞を成熟させるホルモン(FSHとLH) の分泌が抑制されます。その結果、排卵が抑制されます。
子宮内膜が厚くなるのを抑えて痛みの原因物質の産生を減らします。その結果、つらい痛みの症状を和らげます。
効果
- 生理痛、過多月経の緩和
- 月経周期が規則正しくなる
- 生理前のイライラなど月経前症候群(PMS)の緩和
- 卵巣癌、子宮体癌の予防
生理痛・過多月経の緩和
子宮内膜の増殖を抑える作用があるため、子宮の収縮運動を抑えることで生理痛が軽減します。また、経血量も減少することから、過多月経による貧血症状の改善も期待できます。
※生理痛の原因が月経困難症や子宮内膜症と診断された場合は、OCと同様の成分の保険適用のピル(LEP)の処方が可能です。
月経不順の改善
月経不順とは、「無月経(生理が3か月以上ない)」「ダラダラ続く」など月経周期が不規則になる状態で、多くは食生活の乱れや無理なダイエット、ストレス、環境の変化などにより、排卵が不規則になることで起こると考えられています。
LEPを服用すると、女性の身体に必要な最低限のホルモン量で安定させることができ、偽薬(ホルモンが入っていない錠剤)や休薬期間を一定周期にすることで、定期的に月経様の出血をおこすことができます。次の生理がいつ始まるかが前もって分かるようになるため、旅行などの予定も立てやすくなります。
生理前のイライラなど月経前症候群(PMS)の緩和
月経前症候群(PMS)は、生理の3~10日前くらいから始まる心身のさまざまな不快な症状(吐き気やめまい、むくみ、頭痛、不眠、イライラ、うつなど)が特徴で、排卵時に分泌される大量の黄体ホルモン(プロゲステロン)が原因で発症すると考えられています。
LEPで排卵を抑制すると、黄体ホルモンの分泌も抑えられるため、不快な症状が軽減します。
受診
- 超音波検査
- 子宮がん検査
- 1ヶ月分お薬処方
※医師と相談の上おこないます。
1ヶ月後
- 検査結果の確認
- お薬が合っているか確認
3ヶ月毎に処方
- 受診が必要ですが3ヶ月分を処方可能です
費用の目安(おおよその目安です。薬の種類によって変わります。)
- 初回、診察・投薬(1ヶ月分)
¥1,070(3割負担)+LEP 1ヶ月分 - 2回目、診察+3ヶ月分処方
¥580(3割負担)+LEP 3ヶ月分
※検査を行う場合は、別途検査代金がかかります。
副作用・心配点
マイナートラブル
服用開始後に、吐き気、頭痛、不正出血などの生理の時期に見られるような不快症状が起こる場合があります。軽いものを含めると、半数くらいの方は飲み始めの1~2ヶ月に経験します。
次第に身体が慣れてくると、症状も落ち着くことが多いですが、3ヶ月以上経っても続く時には、医師と薬剤の変更などについて相談することをおすすめします。
血栓症について
ピルの服用による重篤な副作用として、「血栓症(血管の中で血液の塊ができ、血液の流れを止めてしまう病気)」になる確率が若干上がるという報告があります。
低用量のLEPに含まれるホルモン量はとても少ないため、基礎疾患のない健康な方であればそれほど心配することはありませんが、高度な肥満や喫煙の習慣のある人はリスクが高まりますので注意が必要です。
万一、服用開始後に以下のような異常が出た場合は、血栓症の兆候の可能性がありますので服用を止め、医師にご相談ください。
- ふくらはぎのむくみや痛み、手足のしびれ
- 押しつぶされるような痛み、鋭い胸の痛み
- 動悸、息切れ
- めまい、激しい頭痛、目がかすむ、舌がもつれる
<プロゲスチン>
プロゲスチンによる治療の仕組み
プロゲスチンは、卵巣の働きを抑えて排卵を止めることで、月経を起こさないようにする働きがあります。子宮内膜にも直接的に働いて、子宮内膜の増殖を抑える働きもあります。
用語説明
卵胞ホルモン:エストロゲンなど。子宮内膜を厚くする働きがあります。
黄体ホルモン:天然型のものは「プロゲステロン」、合成された医薬品製剤は「プロゲスチン」と呼ばれています。卵胞ホルモンとは反対に、厚くなった子宮内膜に対して、「もう厚くならなくていいよ」という指示を出す働きがあります。
投薬前の注意
プロゲスチンを服用できない人
- 原因の分からない異常な性器出血がある方
- 妊婦、または妊娠している可能性がある方
- 子宮が非常に大きい方
- 重い貧血がある方
投薬に注意が必要な場合
- 子宮筋腫のある方
(不正性器出血の量が多くなったり、まれに一度に大量の出血が起こったりする可能性があります) - うつ病またはうつ状態の方、またはそれらになったことがある方
- 肝臓に障害のある方
- 貧血のある方
- 授乳中の方
費用の目安(おおよその目安です。薬の種類によって変わります。)
- 初回、診察・投薬(1ヶ月分)
¥1,070(3割負担)+プロゲスチン 1ヶ月分 - 2回目、診察+3ヶ月分処方
¥580(3割負担)+プロゲスチン 3ヶ月分
※検査を行う場合は、別途検査代金がかかります。
服用方法と服用中の副作用・注意
- 妊娠していないことを確認するため、プロゲスチンの服用は月経が始まって2~5日目に開始してください。
- プロゲスチンを服用していても、まれに排卵が起こり、妊娠する可能性がありますので、必ず避妊してください。
必ず飲み薬(経口避妊薬:ピル)以外の方法で行ってください。 - 「不正性器出血」
プロゲスチンの服用中は、不正性器出血(通常の月経時以外の性器からの出血)がみられることがあります。出血量は、少量であったり、月経時と同程度の出血量であったりと個人差があります。
不正性器出血の出血量が多く、何日も続く場合は、医師に相談しましょう。 - プロゲスチンの服用中は、女性ホルモンの分泌がある程度抑えられます。それに伴い、ほてり、頭痛といった更年期障害のような症状があらわれることがあります。このような場合には、医師にご相談ください。
- 発疹など、このお薬に対する過敏症が疑われる症状に気付いたら、医師にすぐご相談ください。
プロゲスチンの作用とそれによる不正性器出血の関係
プロゲスチンは「黄体ホルモン」の仲間なので、子宮内膜を分泌期状態に変化させる働きがあります。また、エストロゲンの上昇を抑える働きもあるため、エストロゲンが少ないまま(すなわち内膜が厚くならないまま)子宮内膜を分泌期状態に変化させます。
エストロゲンが少ないままでの分泌期状態の内膜は、通常の月経周期の分泌期状態にみられる内膜より薄い内膜となります。
この薄い内膜ははがれやすいので、予期しない時に月経のような出血(不正性器出血)が起こることがあります。
- 不正性器出血の出血量が多く持続日数が長い場合は、かかりつけの医師にご相談ください。
特に、一度に大量の出血が起こった場合にはすぐにご相談ください。 - プロゲスチンの服用をやめると、多くの方は1~2周間で出血が止まります。
服用終了後1ヶ月程度で月経が回復します。
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上野レディースクリニック
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